黎智英氏および共犯被告に対する量刑に関する声明


黎智英氏判決に関する声明―
法の支配が政治権力に従属した瞬間

令和8年2月9日|即時発表

今日(2026年2月9日)香港の国家安全維持法に基づき、黎智英氏に言い渡された 懲役20年 の判決は、78歳という年齢を踏まえれば、事実上の終身刑に等しい。また、他の共犯被告に科された重い実刑判決とあわせ、本件は国家安全維持法が政治的抑圧の道具として本格的に運用されていることを示す重大な段階的エスカレーションである。

1.香港司法について

我々は、香港の裁判所が、国際的な刑事裁判の基準を満たす実質的かつ信頼できる証拠が明確に欠如しているにもかかわらず、北京の政治的ナラティブに迎合する形で法の支配を自発的に歪めたことを強く非難する。

黎智英氏を「外国勢力と結託した主謀者」と位置づけ、国家安全維持法の下でこれまでで最も重い刑を科したことは、司法の独立を放棄し、裁判所自らが政治権力の執行機関へと転化したことを意味する。

本判決は、国家安全案件において、香港の裁判所がもはや中立的な法の裁定者として機能していないことを明確に示している。現在の司法は、政治的に決定された結論を正当化するための手続的な外観を提供しているに過ぎない。

2.北京の責任について

我々は、中国政府が国家安全維持法および黎智英氏の起訴を、国内権力の集中と、威嚇と抑止に基づく統治モデルを固定化するための手段として利用していることを強く非難する。

黎智英事件は、真の国家安全をめぐる問題ではなかった。象徴的な反体制人物を排除し、現実であれ想定であれ、いかなる抵抗も完全な無力化によって対処されることを示すための政治的見せしめであった。

この戦略は香港にとどまらない。国内の異議を無制限に迫害することを許容すれば、個人権力の集中が強化され、内部的な制約は消失し、対外的な攻撃行動の政治的コストは低下する。
抑圧によって中国共産党が安定することはない。むしろ、抑圧は体制を大胆にし、対外的リスクを高める。

その影響は香港を超え、台湾海峡およびインド太平洋地域全体の不安定化リスクを直接的に高めている。

3.西側諸国および日本への要請

LLHKは、西側諸国および日本政府に対し、対中アプローチを根本的に再構築することを強く求める。
黎智英氏の量刑は、体制存続として抑圧を位置づける国家に対して、道徳的非難や人権レトリックだけでは不十分であることを明確に示した。

人道的な成果を実現するためには、象徴的圧力を超え、人権要求を貿易、サプライチェーン、金融、戦略交渉に組み込んだ新たな交渉アーキテクチャを構築し、具体的な結果を引き出す必要がある。

そこには、黎智英氏および他の政治犯に対する量刑および服役期間の調整(センテンシング・エンジニアリング)を追求する、継続的かつ現実的な取り組みが含まれなければならない。政治的リスクを抑えつつ、測定可能な人道的救済を実現する仕組みが不可欠である。

「⁠黎智英氏に科された事実上の終身刑は、西側諸国が続けてきた人権請願型アプローチの“死刑宣告”でもある。 人権を、経済的・地政学的安定と引き換えにすることはできない。 実利の名の下に抑圧を容認すれば、安定は生まれない。権威主義の集中を加速させ、地域の不安定化を招くだけだ。⁠」
— 李伊東(アリック・リー)LLHK 代表理事

民主主義国家が直面している選択は、価値か現実主義かではない。
無力な憤りか、結果を生み出す国家運営(アウトカム志向のステートクラフト)か、である。
行動なき現状維持は、安定を守るどころか、それを脅かす力をさらに強化するだけである。


Lady Liberty Hong Kong︱レイディー・リバティー香港
Tokyo, Japan︱日本東京都

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