黄之鋒氏への量刑に関する声明
香港の民主活動家・黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏が、香港国家安全維持法の下で禁錮10年の判決を受けたことに関する、レイディー・リバティー香港の声明です。
レイディー・リバティー香港(LLHK)は、香港の民主活動家・黄之鋒氏に対し、北京が導入した香港国家安全維持法(国安法)の下で禁錮10年の判決が言い渡されたことを強く非難します。私たちは黄氏の即時かつ無条件の釈放を求めるとともに、国安法の全面撤廃をあらためて求めます。
11月5日、香港高等法院は、外国勢力との結託を共謀した罪で、黄氏に禁錮10年を言い渡しました。裁判所は、黄氏の行為に暴力が伴っていなかったことを明確に認めながらも、その罪を「情状が重大」なものと位置づけ、最低10年の法定刑を適用しました。
量刑判断で挙げられた行為の大半は、香港の自由が損なわれていくことに対する政治的な訴え、メディアの取材への応答、公の場での発言、そして国際的な制裁の呼びかけでした。これらは平和的な政治参加であり、国際的な人権擁護の活動であって、刑事罰をもって臨むべきものではありません。
とりわけ懸念されるのは、裁判所が国安法の施行前に行われた黄氏の政治活動に依拠したこと、そして直接の因果関係を明確に示さないまま、外国による制裁を黄氏の働きかけによるものとしたことです。この判決は、広範に定められた国家安全に関する罪が、政治的な異論を犯罪とし、不均衡なほど重い刑罰を科すために用いられうることを示しています。
黄氏はすでに6年近くを獄中で過ごしてきました。本来は2027年1月に釈放される見込みでしたが、今後は2036年11月ごろまで収監される可能性があります。30歳を迎えたばかりの黄氏は、香港の民主的な未来に身を捧げたことによって、30代のほとんどを獄中で過ごすことになりかねません。
民主主義と人権、そして国際的な責任追及を平和的に訴えたことを理由に、人生の10年を奪われてよい人など、誰一人としていません。
黄氏の事件は、孤立した不正義ではありません。香港で国家安全に関する法律が、市民社会を解体し、異論を封じ、基本的な自由を抑え込むために用いられてきた、より広範な政治的抑圧の構造を映し出しています。
以上を踏まえ、レイディー・リバティー香港は次のことを求めます。
- 黄之鋒氏、ならびに基本的な権利を平和的に行使したことを理由に収監されているすべての人々の、即時かつ無条件の釈放。
- 香港国家安全維持法の全面撤廃、ならびに平和的な政治的表現と市民参加を犯罪とするために用いられているその他の法律の廃止。
- 民主主義国の政府、国際機関、市民社会による継続的な行動を含め、香港の人々の権利と自由を守るための、国際社会による持続的な監視と責任の追及。
愛と連帯、そして私たちのコミュニティ
長年の収監を経てもなお、黄氏は憎しみではなく愛について語り続けてきました。量刑前の陳情書のなかで黄氏は、自らの政治参加が中国政府や香港政府への憎しみから生まれたものでは決してないことを、あらためて述べています。自分たちを敵と呼んだ国家安全当局の職員とのやり取りを振り返り、黄氏はこう応えたといいます。
「あなたは私の敵ではありません。私たちは皆、香港人です。私たちの間に敵意はありません。」
獄中から寄せた手紙のなかでも、黄氏は恐れを前にした愛の意味について思いを巡らせています。仲間どうしの愛、コミュニティへの愛、そして私たちが故郷と呼ぶ場所への愛です。
これらの言葉は、自由と民主主義を求める闘いが、抑圧に抗う闘いであるだけではないことを私たちに思い起こさせます。それは互いへの、共に分かち合う人間性への、そして私たちが守りたいと願うコミュニティへの誓いでもあるのです。
香港の人々が、どこにいようとも、黄之鋒氏に手紙を書き、励ましの言葉を送り、彼が忘れられてはおらず、決して一人ではないことを伝えてくださるよう呼びかけます。どのような獄の壁も、人と、その人が愛するコミュニティとの絆を断ち切ってはなりません。オンラインのメッセージボード freejoshuawong.uk からも、黄氏にメッセージを残すことができます。
また、同じ思いやりを、ほかの政治犯とその家族、そして互いにも向けてくださるよう、私たちのコミュニティに呼びかけます。長年にわたる抑圧、収監、亡命は、友人どうしを引き離し、家族を分断し、多くの人を孤立させてきました。この困難な時代にあって、連帯は政治的なスローガン以上のものでなければなりません。それは思いやりと支え合い、そして人知れず苦しんでいるかもしれない人に手を差し伸べるという、ささやかな行為によって示されるべきものです。
恐れや疲れ、意見の違いによって、私たちのコミュニティを結びつけている信頼と親しみが損なわれることがあってはなりません。
私たちの連帯の根にあるのは、他者への憎しみではなく、私たちの人々、私たちの自由、そして私たちが共に暮らす故郷への愛です。
レイディー・リバティー香港は、黄之鋒氏とそのご家族、そして政治的抑圧の人間的な代償を負い続けているすべての人々とともにあります。
私たちはこれからも、彼らの自由を求め、香港の人々の権利を守り、いかなる権威主義的な権力にも破壊させてはならないコミュニティの絆を守り続けます。
レイディー・リバティー香港(LLHK)
