香港の独立書店──形成の時代、1970年代から1990年代まで
雑居ビルの上階にひっそりと現れた「楼上書店」はなぜ生まれたのか。中台の言論統制、新しい読者層、高い家賃──香港の独立書店の原型が形づくられた1970〜90年代をたどる。
台中・矢板明夫氏襲撃事件と「民族団結進歩促進法」
7月6日の矢板明夫氏襲撃事件を「打帯跑」型越境弾圧の系列として分析。民族団結進歩促進法の「動員」機能と日本の制度的空白を指摘し、政府・国会への具体的提言を行う。
Beyond Extraterritorial Repression
China's new Ethnic Unity Promotion Law is being read as another tool for prosecuting dissidents abroad. That reading misses its design. The law treats the diaspora not as foreigners reached across a border but as unfinished interior — and tries to conscript them. The deeper target is the sovereignty of the states that host them.
「忘れることを拒み、そして沈黙することを拒む」――獄中の鄒幸彤さんから 六四37周年メッセージ
中国政府がもっとも恐れているのは、人々が忘れることを拒むこと。そして、その恐れにいまや加わったのは、私たち民衆が沈黙することを拒んでいることである。
鄒幸彤 最終弁論(口頭)
自ら弁護に立った鄒幸彤氏は、「一党独裁の終結」は犯罪ではなく法の支配を求める呼びかけであり、本当に裁かれているのは被告人ではなく法そのものだと論じます。支聯会事件における最終弁論の全文を掲載します。
Chow Hang-tung's Closing Submissions (Oral)
Speaking in her own defence, barrister Chow Hang-tung argues that "ending one-party dictatorship" is not a crime but a call for the rule of law — and that what is truly on trial is not the defendant, but the law itself. Her closing submissions in the Hong Kong Alliance case, reproduced in full.
法廷で問われるもの──支聯会裁判と香港の公共空間の行方
2026年1月に開審した支聯会裁判では、「一党独裁の終結」という綱領が顛覆の扇動に当たるかどうかが中心的な争点。判決は香港における言論・集会・追悼の境界線を左右する可能性がある。
ろうそくの火を絶やさない──支聯会が守り続けた六四の記憶
1990年以降、支聯会は毎年の六四記念集会を通じ、天安門の記憶を香港社会の集合的記憶として守り続けた。2019年以後、民主化の方向性をめぐる議論が、香港のアイデンティティー問題と交差するようになっていった。
香港人が動いたとき──1989年、支聯会の誕生と民主化支援の広がり
1989年5月、北京で戒厳令が出される中、香港では支聯会が設立された。香港市民は学生運動への大規模な支持を示し、黄雀行動による活動家脱出の支援まで、香港と北京の運動は具体的なつながりを持っていた。
香港、即時施行でデジタル統制を拡大
香港政府は2026年3月、《香港国家安全法》第43条の実施細則を改訂し、即日施行した。新規定は、司法関与なしの情報削除命令や暗号化データへのアクセス要求を可能にし、その影響は海外プラットフォームにも及び得る。香港に渡航する際、何に注意すべきなのか。
Beyond Moral Outrage: Why the Jimmy Lai Case Requires a Transactional Architecture.
The Jimmy Lai case exposes a critical mismatch: the West frames it as a human-rights issue, while Beijing treats it as regime survival. That asymmetry explains why international pressure has struggled to change outcomes—and why sentencing is likely to be severe.
燻る危機:宏福苑、構造的談合、そして香港の建造環境における市民監視の崩壊
2025年、159名の命を奪った宏福苑の火災は、単なる不幸な事故ではなかった。その炎の裏には、利益を安全よりも優先する「囲標(入札談合)」の闇と、政治的監視機能を失った都市の脆弱さが潜んでいる。かつての「不都合な真実」を暴く声が消えた今、この人災は香港のガバナンス崩壊の決定的な証拠として、重くのしかかっている。
懐古を売りに、香港は「不都合な真実」を隠す
香港映画『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』は日本で大ヒットし、観光熱も高まっている。しかし華やかな懐古の裏で、香港では政治犯の増加や報道の自由の喪失が進む。懐古はいま、失われた自由を覆い隠す道具となっている。
ジミー・ライと香港:報道・信仰・自由をめぐる歩み
香港の実業家であり民主派の象徴でもあるジミー・ライは、報道の自由と民主主義のために歩んだ人生のすべてを賭けてきた。衣料ブランドの創業者からメディア王、そして国家安全維持法の下で裁かれる被告人へ──その歩みは香港の自由の盛衰と重なり合う。長期収監や健康悪化に直面しながらも、信仰と信念に支えられた彼の姿は、香港だけでなく世界に「自由の意味」を問いかけ続けている。
香港の二の舞?日本の不動産がたどる危うい道
東京・大阪では、中国人投資家による不動産の買い占めが急増している。かつて香港でも同様の現象が起こり、住宅価格の高騰、若者の住居難、商業地の空洞化、そして社会不安へとつながった。今の日本は、同じ道をたどろうとしているのかもしれない。