「6・12」から7年——催涙弾が覆った街、そして今も終わらない訴追
2019年6月12日、香港警察はデモ参加者に催涙弾240発を発射した。あれから7年——いまも当時の参加者が逮捕され、法廷に立たされ続けている。事件から6年半後の起訴、無罪判決後の再審有罪。「6・12」は記念日ではなく、現在進行形の闘いである。
写真:陳朗熹
2019年6月12日。香港の立法会(議会)周辺で、警察はデモ参加者に向けて催涙弾240発、ゴム弾19発、布袋弾(ビーンバッグ弾)3発、スポンジ弾30発を発射しました。80人以上が負傷し、少なくとも11人が逮捕されました。「反送中」——逃亡犯条例改正案に反対する運動——が、この日を境に大きく姿を変えることになります。
そして7年が経った今も、この日に始まった出来事は「過去」になっていません。2026年の現在もなお、当時の抗議参加者が逮捕され、起訴され、法廷に立たされ続けているのです。
■ 100万人の声と、それを無視した政府
2019年6月9日、主催者発表で103万人——香港の人口のおよそ7分の1——が街頭に出て、刑事容疑者の中国本土への移送を可能にする「逃亡犯条例」改正案の撤回を求めました。香港史上最大級の、整然とした平和的デモでした。
しかし政府の回答は、その日の夜のうちに出されました。予定どおり6月12日に立法会で改正案の第二読会(審議)を再開する、というものです。100万人が歩いても、政府は一歩も動かない——この事実が、人々を再び街頭へと向かわせました。
前夜から多くの市民が立法会を包囲しました。キリスト教徒のグループは各出入口に立ち、賛美歌《Sing Hallelujah to the Lord》を夜を徹して歌い続けました。宗教集会は当時の公安条例の規制対象外であったため、この歌は警察の排除に対するささやかな盾でもありました。12日朝7時ごろ、デモ参加者は金鐘(アドミラルティ)や湾仔(ワンチャイ)の幹線道路を占拠し、警察の防衛線と対峙します。嵐の前の静けさでした。
写真:陳朗熹
■ 午後3時、衝突——「撃たれた側が、裁かれた」
午後3時、一部のデモ参加者が鉄柵(バリケード)で警察の防衛線に突入を試みたのをきっかけに、警察は実力行使に踏み切りました。催涙弾、布袋弾、ゴム弾が飛び交い、特殊部隊「速龍小隊」と機動隊がデモ隊の排除を開始します。立法会前の示威区域からは、市民が次々と引きずり出されました。
同じ頃、龍匯道の集会ステージ付近では、平和的に集まっていた市民が両側から催涙弾で挟み撃ちにされ、中信大廈(CITICタワー)の前で約30分間にわたり身動きが取れなくなりました。ビルの入口に殺到する群衆——群衆事故寸前の、極めて危険な状況でした。
教師の楊子俊(ヤン・ツーチュン)さんは、この日、警察の発射した弾を右眼に受け、視力のわずか2.5%しか残りませんでした。彼はその後、この日の「違法集結」に参加したとして起訴され、禁錮9か月の判決を受けています。撃たれた側が、裁かれたのです。この転倒した構図は、その後7年間にわたって繰り返されることになります。
警察はこの日のデモを「暴動(riot)」と認定しました。最高刑10年の暴動罪の適用を意味するこの認定の撤回は、のちに運動の「五大要求」の一つとなります。
写真:陳朗熹
■ 「あの夏」の序幕として
6月12日を境に、運動の焦点は条例そのものから「警察の暴力」へと移りました。独立調査委員会の設置を求める声に政府は最後まで応じず、市民の政府と警察への信頼は地に落ちます。催涙弾が香港全土を覆い尽くす「あの夏」は、この日に幕を開けたのです。
その後の展開は、よく知られているとおりです。2020年6月、北京は香港国家安全維持法(国安法)を施行し、運動は物理的に封じ込められました。集会は禁じられ、独立系メディアは次々と解散に追い込まれ、民主派の指導者たちは投獄されるか、亡命を余儀なくされました。2025年12月には、メディア創業者の黎智英(ジミー・ライ)氏に国安法違反で有罪判決が下されています。
しかし、本当に伝えたいのはここからです。
■ 7年経っても、訴追は終わっていない
2019年の抗議活動に関連して逮捕された人は、警察統計で1万人を超えます(2024年3月時点で10,279人)。このうち起訴されたのは約3,000人。香港の司法当局は2026年1月の時点で、抗議活動関連の事件およそ70件がなお係争中であり、その多くが今年中に審理予定であると明らかにしています。
数字だけでは伝わらないので、この数か月の事例を挙げます。
2026年3月、オーストラリアから香港に帰国した21歳の女性が、2019年9月——彼女が当時14歳か15歳だった頃——の事件をめぐり、攻撃的武器の所持などの罪で起訴されました。容疑とされたのは、レーザーポインター2本とスプレー缶3本を所持していたことです。事件から6年半が経過していました。
2026年5月には、香港理工大学(PolyU)包囲事件をめぐり、4人の男性が暴動罪を認めました。彼らは2019年と2020年の最初の逮捕時には起訴されず、いったん日常に戻っていましたが、2024年6月に再逮捕され、改めて起訴されたのです。同じ月、2019年の「暴動扇動共謀」の罪で2025年10月に起訴された2人の男性の事件が高等裁判所に移送されました。2人は起訴以来、勾留されたままです。
さらに深刻なのは、一度無罪判決を受けた人々が、検察側の上訴によって再び法廷に引き戻され、再審で有罪とされる事例が相次いでいることです。2025年11月には、約4年前に同じ裁判所で無罪となった男性が、再審の末に暴動罪で有罪判決を受けました。2025年12月末には、2019年7月1日の立法会突入事件をめぐり、7人に最高で禁錮6年10か月の刑が言い渡されています。事件から、実に6年半後の判決です。
香港の刑事訴追に時効はありません。つまり、2019年にあの場にいたすべての人が——いま海外で暮らす数十万の香港人を含めて——理論上、生涯にわたって訴追のリスクを負い続けるということです。帰郷した途端に空港や入境時に身柄を拘束される事例は、海外在住の香港人コミュニティに「帰れば捕まるかもしれない」という恐怖を植え付けています。これは私たちが研究対象としてきた「国境を越える抑圧(トランスナショナル・リプレッション)」の、最も静かで、最も効果的な形態の一つです。
写真:陳朗熹
■ 記念日ではなく、現在進行形の闘い
だからこそ、私たちは「6・12」を単なる記念日として振り返ることをしません。
7年前のこの日に撃たれた人々の一部は、いまも獄中にいます。7年前のこの日の罪を問われて、今月も誰かが法廷に立っています。7年前のこの日を語ること自体が、香港では危険な行為になりました。記憶は風化したのではなく、組織的に消されようとしているのです。
香港で六四(天安門事件)の追悼が消されたように、6・12の記憶もまた、香港の中では語り継ぐことができません。だからこそ、香港の外にいる私たちが記録し、語り、伝え続けます。記憶を守ることは、それ自体が抵抗です。
そして香港で起きたことは、決して遠い場所の出来事ではありません。市民の声を無視した権力がどこへ向かうのか。法がいかにして武器に変わるのか——6月12日は、その問いを今も、私たち全員に突きつけています。
八九・六四天安門事件37周年記念展《記憶が罪に問われるとき》、東京・早稲田で開幕しました
30年以上にわたり香港市民が守ってきた六四の記憶——その「記憶すること」自体が法廷に立たされている今、東京・早稲田で37周年記念展が始まりました。会期は2026年5月27日(水)–6月7日(日)、入場無料。
本日5月27日(水)、東京・早稲田の早稲田奉仕園 スコットホールギャラリーで、八九・六四天安門事件37周年記念展《香港・六四・国家安全――記憶が罪に問われるとき》が開幕しました。会期は6月7日(日)まで、入場無料で公開しています。
1989年6月4日の天安門事件。そして香港の市民社会が、その後30年以上にわたって守り続けてきた記憶の仕事――毎年6月4日に維多利亞公園で行われた燭光集会、六四記念館、教育、出版、そして跨境の市民連帯。
2020年に《香港国家安全維持法》が施行されて以降、長年にわたり積み重ねられてきたその記憶の語彙は、突然「国家安全への脅威」として再解釈されるようになりました。支聯会(香港市民支援愛国民主運動連合会)の元正副主席である李卓人・何俊仁・鄒幸彤は、《国安法》第22条「煽動他人顛覆国家政権」罪に問われ、いまも勾留下に置かれています。審理は2026年1月22日に開廷し、5月19日に結審。判決は7月中旬に予定されています。
記憶することそのものが、罪に問われる時代に入った――本展は、その現在進行形の力学を、写真・文書・展示パネルを通じて来場者とともに辿ります。
■ 構成
第1章|1989年 ― 事件と命名 1989年の運動の経過を、必要最小限の事実と、命名をめぐる争いとともに提示します。
第2章|香港 ― 最後の公共空間 香港市民社会が30年にわたって公に語り継いできた追悼の仕事を、ひとつの公共実践として提示します。
第3章|法廷に立たされる言葉 長く使われてきた語彙が法廷でどのように再解釈されているかを、辞書のかたちで――民間(支聯会)と当局(検察)の二つの定義として――示します。
第4章|記憶は、誰のものか 来場者ご自身の言葉を残せる「記憶の壁」を設けました。香港で消えゆく語彙を、まだそれが流通する日本語の場へ手渡すための空間です。
■ 記念講演会・追悼キャンドルナイト(6月3日)
6月3日(水)にはスコットホールにて、記念講演会と追悼キャンドルナイトを開催します。いずれも予約不要・参加無料です。
登壇者には、阿古智子氏(東京大学大学院教授)、吾爾開希(ウーアルカイシ)氏(八九民運学生指導者)のほか、人権分野の研究者・実務家、ウイグル・チベット・中国民主化運動の関係者を予定しています。
■ 会期・会場・アクセス
▼ 会期:2026年5月27日(水)–6月7日(日)
▼ 会場:早稲田奉仕園 スコットホールギャラリー(東京都新宿区西早稲田2-3-1)
▼ 入場:無料
▼ 開館時間: 平日 12:00–15:00/16:30–19:00
土日 12:00–19:00
6/3(水) 12:00–15:00/16:30–18:00
最終日 6/7(日) 12:00–17:00
▼ 記念講演会:6月3日(水) 開場17:30/開演18:00/閉会20:30
▼ 追悼キャンドルナイト:6月3日(水) 20:00–20:30
詳細・全プログラム:展示の特設ページ
■ 関連連載|支聯会と六四の30年(全5回)
本展の背景をより立体的に理解していただくため、当サイトでは支聯会の30年と現在の裁判をたどる連載を公開しています。ご来場前後に併せてお読みいただくと、各章の輪郭がより鮮明に立ち上がります。
また、現在進行中の裁判で鄒幸彤が法廷で読み上げた最終弁論(英訳)も併せてお読みいただけます: Chow Hang-tung's Closing Submissions
香港で消えゆく語彙を、まだそれが流通する日本語の場へ。 ぜひ会場までお越しください。
■ 会場・アクセス Venue / Access
早稲田奉仕園 スコットホール/スコットホールギャラリー
〒169-0051 東京都新宿区西早稲田2丁目3-1
最寄駅
東京メトロ副都心線「西早稲田」 徒歩 約3分
東京メトロ東西線「早稲田」 徒歩 約7分
ウェブhttps://www.hoshien.or.jp/
■ 主催・構成団体 Organizers
主催 天安門事件追悼実行委員会
構成団体(順不同)
Lady Liberty HK
アムネスティ・インターナショナル日本
アジアと中国の民主化フォーラム
民主中国陣線
中国民主団結連盟
対話中国日本支部
■ お問い合わせ
ご不明点は、以下までメールでお問い合わせください。
admin@ladylibertyhongkong.com
「忘却を拒む」――天安門母親・張先玲さんからの六四37周年メッセージ〔日本語字幕版〕
1989年6月4日の天安門事件で息子・王楠さんを失い、以後30年以上にわたって犠牲者の名誉回復と政府による謝罪・賠償を求めてきた民間グループ「天安門母親(Tiananmen Mothers)」のメンバー、張先玲さん。六四37周年に寄せられた彼女のメッセージを、日本語字幕版で公開します。
1989年6月4日、北京で起きた天安門事件によって、息子・王楠さんを銃弾で失った母、張先玲さん。今年88歳。彼女は、犠牲者の遺族たちが結成した民間グループ「天安門母親(Tiananmen Mothers)」の中心メンバーの一人として、30年以上にわたり、息子をはじめとする犠牲者の名誉回復、政府による公式の謝罪、そして法的手続きに則った賠償を求め続けてきました。
六四37周年にあたって張先玲さんが寄せてくださったメッセージを、日本語字幕版にてお届けします。
メッセージの最後で、張先玲さんは「天安門母親」が掲げてきた四つの言葉を改めて読み上げます――「真実を語り、忘却を拒み、正義を求め、良心を呼び覚ます」。
この四語は、本展《香港・六四・国家安全――記憶が罪に問われるとき》の背骨でもあります。香港の市民社会が30年以上にわたって守り続けてきた六四の記憶は、国家安全維持法のもとで「罪」とされ、いま法廷に立たされています。北京の母たちが沈黙を強いられながらも声を上げ続けてきた地平と、香港の市民社会が積み上げてきた地平は、ひとつの長い記憶の闘いとして、たしかにつながっています。
「『法治』を掲げる大国として、執政当局と最高の民意代表機関――全国人民代表大会――は、過去の罪行に勇気を持って向き合い、対話の方式を採用し、『六四』という避けて通れない一線を、一歩ずつ解決すべきです。」」
メッセージ全文(日本語訳)
尊敬する皆さま、ご来賓の女性のみなさま、男性のみなさま――
今日は、中国・北京「六四」惨案37周年の記念日です。37年前、中国政府によって残虐に殺害された、平和的に示威を行っていた市民と学生を悼むため、ここにお集まりくださったことに感謝申し上げます。私は張先玲、今年88歳になります。犠牲者の遺族として、また「天安門母親」の一員として、さらに「天安門母親」のみなさまを代表して、各位に心からの感謝を申し上げます。37年もの長きにわたって、あの血なまぐさい虐殺を糾弾する声を上げ続けてくださったこと、そして人民のために命を賭して街頭で血を流した善良な人々を忘れずにいてくださったこと――本当にありがとうございます。
当時の中国は改革開放が始まったばかりで、汚職と腐敗の芽が芽吹き始めていました。物資の価格二重制度(双軌制)と社会の不公正により、権力や縁故を持つ者が暴利を貪る一方、一般市民は高騰する物価や住宅価格に深い不安を抱いていました。民の怨みは沸き返り、人々の不満は募るばかりでした。そこで大学生たちは毅然と立ち上がり、民意を代表して、平和的な示威の方式で政府に対策を求め、汚職と「官倒」に反対したのです。当時、「腐敗」は「官倒」と呼ばれていました。物資の価格二重制度のもとでは、権力者・実力者・縁故を持つ者だけが物資を転売して暴利を上げることができたため、それを「官倒」と称したのです。
学生たちの行動は、広範な市民、機関、団体の支援を得ました。皆が誠実な願いを抱き、政府がこの種の現象の蔓延を食い止める措置を取ることを期待していました。ところが思いもよらないことに、当時の執政当局は人々の声に耳を傾けるどころか、数十万の野戦軍を動員し、銃を構え、装甲車を駆って、平和に示威を行っていた市民と学生を血みどろに鎮圧したのです。その結果、夥しい数の死傷者が出ました。一瞬のうちに、数千、数万の家族が、致命的な打撃を受けました。
あの夜、北京にいた人々は、耳をつんざく銃声、装甲車の轟音、救急車のサイレン、そして人々の怒りの叫びを、いまもなお忘れることはできません。私たちは、家を出ていく肉親の姿を、なおさら忘れません。「人民に奉仕する」と自称する政府が、人民に向かって発砲を命じるなど、誰が想像したでしょうか。
肉親たちの犠牲は、私たちの心に永遠に消えない傷として刻まれています。涙はすでに流し尽くし、悲しみは胸の奥に深く埋めました。残されたのは、肉親への永遠の慕情と、人民を虐殺した罪行への痛恨です。それはむしろ、私たちが闘い続ける勇気を強め、「六四」惨案の犠牲者に対する公正・公平な評価と、法的手続きに則った謝罪と賠償を求める決意を、いっそう強めてくれるのです。
今日、情報は十分に発達しています。真相を知ろうとさえ思えば、ネット上には、学生や市民の平和な示威の場面、そして示威者を虐殺した血まみれの現場資料が、数多く、極めて全面的に残されています。
「法治」を掲げる大国として、執政当局と最高の民意代表機関――全国人民代表大会――は、過去の罪行に勇気を持って向き合い、対話の方式を採用し、「六四」という避けて通れない一線を、一歩ずつ解決すべきです。
遺族である私たちは、必ずや「真実を語り、忘却を拒み、正義を求め、良心を呼び覚ます」を貫いていきます。肉親たちのために公道を取り戻し、犠牲となった魂の在天の御霊を慰めるために――。
王楠の母 張先玲 2026年6月4日
本展《香港・六四・国家安全――記憶が罪に問われるとき》は、東京・早稲田奉仕園 スコットホールギャラリーにて、2026年6月7日(日)まで公開しています。会場では、香港市民社会が30年にわたって守ってきた記憶の仕事と、現在進行中の支聯会裁判の現状を、写真・文書・展示パネルを通じて辿ることができます。
展示の特設ページ:https://llhkjp.org/activity/64-37-exhibition
日本語字幕:レイディー・リバティー香港
■ 会場・アクセス Venue / Access
早稲田奉仕園 スコットホール/スコットホールギャラリー
〒169-0051 東京都新宿区西早稲田2丁目3-1
最寄駅
東京メトロ副都心線「西早稲田」 徒歩 約3分
東京メトロ東西線「早稲田」 徒歩 約7分
ウェブhttps://www.hoshien.or.jp/
■ 主催・構成団体 Organizers
主催 天安門事件追悼実行委員会
構成団体(順不同)
Lady Liberty HK
アムネスティ・インターナショナル日本
アジアと中国の民主化フォーラム
民主中国陣線
中国民主団結連盟
対話中国日本支部
■ お問い合わせ
ご不明点は、以下までメールでお問い合わせください。
admin@ladylibertyhongkong.com
八九・六四天安門事件37周年記念展
三十年來,香港以公共方式保存一九八九年六月四日的記憶;自二〇二〇年後,這些記憶與語彙被轉化為指控。本展以照片與文獻呈現記憶實踐與語言被刑事化的轉變,並在東京延續那些逐漸無法被言說的語彙。
香港・六四・國家安全──當記憶成為罪名
■ 展期・場地
2026年5月27日(星期三)— 6月7日(星期日)/早稻田奉仕園 Scott Hall Gallery
「一九八九年,人因追求民主而遇害。
二〇二六年,人因堅守記憶而受審。」
■ 關於展覽 About
每年前往維多利亞公園參加六四燭光集會,除了代表香港人堅持「平反六四」的信念,亦逐漸演變成數代香港人屬於自己的集體回憶。在維園之外,由一九八九年至二〇二〇年的三十一年間,香港社會亦經歷了翻天覆地的變遷,由支援北京學生運動、主權移交、反對國民教育、本土思潮抬頭、雨傘運動、反送中運動,至到國安法立法。
在動盪不安的局勢下,香港社會內部對身份認同,以至對未來的出路都浮現了激烈的討論和對立。唯獨由支聯會提出的五大綱領卻如風雨中的木筏一樣,雖自身難保前路茫茫但從未改變方向;其所乘載的詞彙 —— 民主、法治、制度、承擔,都在反覆被當時的政治和社會環境挑戰,從而在現實的實踐中找到了價值的展現方式。
二〇二〇年「港區國安法」生效後,這些經過歲月洗禮的詞彙突然被重新詮釋為威脅國家安全的證據,連同支聯會的一眾幹事被帶上法庭,記憶本身,已經進入被定罪的時代。本展將香港公民社會三十年來保存一九八九年六月四日「八九六四」記憶的工作,以及目前於香港法庭就支聯會一案的審訊現狀,以歷史檔案的方式來呈現,為的並非以追悼事件本身、而是從捍衛回憶的鬥爭中整理出一套能繼承下去的價值範本。
■ 章節 Chapters
第一章 一九八九年──事件與命名
本章以最低限度的事實,呈現一九八九年運動的經過。事件本身,以及圍繞著如何為其命名所產生的爭論,是本章的主題。命名之爭始於一九八九年,並延續至今。
第二章 香港──最後的公共空間
本章將香港公民社會三十年來在公共場域持續講述事件記憶的工作,作為一種公共實踐加以呈現。年度集會、團體活動、紀念設施、教育活動──這些活動的持續本身,正是維繫此一地區民主語彙的裝置。
第三章 被帶上法庭的語言
二〇二〇年以降,長期在公共場域使用的詞彙,在法庭上被重新詮釋。「同樣的詞彙,由同樣的人們,在長期使用之後,從某一時點開始被視為犯罪的證據」──本章透過資料的配置,追溯此一轉折。
第四章 這是誰的記憶
發生在香港的事,並非他者封閉的故事。本章作為一個空間,讓觀眾得以靜靜地重新審視自身當下所處的位置。
■ 節目 Program
照片文獻展
展期 2026年5月27日(星期三)— 6月7日(星期日)
開放時間
平日 12:00 – 15:00 / 16:30 – 19:00
週末 12:00 – 18:00
6/3 12:00 – 15:00 / 16:30 – 18:00
最後一日(6/7) 12:00 – 17:00
免費入場 / 早稻田奉仕園 Scott Hall Gallery
紀念講座
日時 2026年6月3日(星期三) 開場 17:30 / 開始 18:00 / 結束 20:30
場地 早稻田奉仕園 Scott Hall(講堂・名額 200 人)
免費入場
開幕致辭 牧野聖修 前經濟產業副大臣/前眾議院議員
司會 井出慶太郎、王進忠
登壇者(敬稱略・排名不分先後)
阿古智子 東京大學大學院教授
吾爾開希 六四天安門事件學生領袖
伍雷 前中國維權律師
潘嘉偉 Asian Lawyers Network(ALN)理事 / Human Rights Measurement Initiative(HRMI)East Asia Engagement Lead
田中サウト 日本維吾爾協會副會長
アリヤ 達賴喇嘛尊者日本代表事務所代表
北井大輔 國際特赦組織日本・中國團隊
笠井哲平 國際人權 NGO「人權觀察」(Human Rights Watch)亞洲部高級項目主任
李伊東 Lady Liberty Hong Kong 代表理事 / 一橋大學大學院院法學研究科 客員研究員
發表聲明 中國民主化運動聲明(朗讀:董鵬)
※ 追加登壇者將於確定後在網站公布。
燭光晚會
日時 2026年6月3日(星期三) 20:00 – 20:30
会場 早稻田奉仕園 Scott Hall(與講座同場・連接舉行)
免費入場
■ 場地・交通 Venue / Access
早稲田奉仕園 スコットホール/スコットホールギャラリー
〒169-0051 東京都新宿区西早稲田2丁目3-1
最近車站
東京Metro副都心線「西早稲田」 步行約 3 分鐘
東京Metro東西線「早稲田」 步行約 7 分鐘
網站 https://www.hoshien.or.jp/
■ 主辦・組成團體 Organizers
主辦 天安門事件悼念實行委員會
組成團體(排名不分先後)
Lady Liberty HK
國際特赦組織日本分會
亞洲及中國民主化論壇
民主中國陣綫
中國民主團結聯盟
對話中國日本支部
■ 查詢
如有任何疑問,請以電郵聯絡:
admin@ladylibertyhongkong.com
八九・六四天安門事件37周年記念展
香港の30年が遺したものを、日本語の場に移し替える。1989年6月4日の記憶と、現在進行形でその記憶を裁き続けている力学を、写真と文書で辿る。2026年5月27日から6月7日まで、東京・早稲田奉仕園にて。
香港・六四・国家安全―記憶が罪に問われるとき
■ 会期・会場
2026年5月27日(水)― 6月7日(日) / 早稲田奉仕園 スコットホールギャラリー
「一九八九年、人は抗議したことで罰された。
二〇二六年、人は記憶し続けたことで裁かれている。」
■ 展示について About
毎年、維多利亞公園で行われる六四燭光集会に参加するということは、「六四の名誉回復」を求める香港人の信念を体現するだけでなく、数世代の香港人にとって、自らに固有の集合的記憶へと次第に転化していった。維園の外側でも、1989年から2020年までの31年間、香港社会は天地を覆すような変遷を経験した――北京の学生運動への支援、主権移譲、国民教育反対、本土主義思潮の台頭、雨傘運動、反送中運動、そして国安法の立法へと至る。
動揺と不安の続く局面において、香港社会の内部では、アイデンティティから将来の進路に至るまで、激烈な議論と対立が浮上した。その中で唯一、支聯会が掲げた五大綱領のみが、嵐の中の木筏のように――自身の存立すら危うく、前途も茫漠としていながら――その方向を一度も変えることがなかった。その綱領が担ってきた言葉――民主、法治、制度、責務――は、その時々の政治と社会の環境によって繰り返し試されながら、現実の実践の中でその価値の在り方を見出してきた。
2020年「港区国安法」が施行されて以降、長い歳月の洗礼を受けてきたこれらの言葉が、突然、国家安全への脅威の証拠として再解釈され、支聯会の幹事たちと共に法廷へと持ち込まれた。記憶することそのものが、罪に問われる時代に入った。
本展は、香港市民社会が30年間にわたって保存し続けてきた1989年6月4日「八九六四」の記憶の仕事と、現在進行中の支聯会裁判の現状を、歴史的アーカイブとして提示する。その目的は事件そのものを追悼することではなく、記憶を守る闘いの中から、後の世代に継承可能な価値の範例を整理することにある。
東京で本展を開催する意味は、これを「香港のこと」として伝えるためではありません。香港で消えつつある語彙を、まだそれが流通しうる日本語の容器に、可読な形で移し替えるためです。同時に、2010年代以降の香港が通った道筋は、いまの東京と無関係ではない ― 本展はその認識のもとに行われます。
■ 構成 Chapters
第1章 1989年 ― 事件と命名
1989年の運動の経過を、必要最小限の事実とともに提示します。事件そのものと、それをどう名づけるかをめぐる争いが、この章の主題です。命名をめぐる対立は1989年に始まり、現在も続いています。
第2章 香港 ― 最後の公共空間
事件の記憶を、香港の市民社会が30年にわたって公に語り継いできた仕事を、ひとつの公共実践として提示します。年次集会、団体活動、紀念施設、教育活動 ― これらの持続そのものが、この地域における民主的語彙の維持装置として機能してきました。
第3章 法廷に立たされる言葉
2020年以降、公の場で長く使われてきた語彙が、法廷において再解釈されています。「同じ言葉が、同じ人々によって、長く使われたあとに、ある時点から犯罪の証拠とされる」 ― この転換を、資料の配置を通じて辿ります。
第4章 誰の記憶か
香港で起きたことは、他者の閉じた物語ではありません。本章は、来場者自身の現在の位置を、静かに見つめ直すための空間として用意されます。
■ 関連連載|支聯会と六四の30年
本展の開催と並行して、香港では「香港市民支援愛国民主運動聯合会」(支聯会)とその元幹部・李卓人、何俊仁、鄒幸彤に対する国家安全法関連の裁判が進行中です。2026年1月22日に開審、5月18日からは結案陳詞(最終弁論)の段階に入っており、判決は香港における言論、集会、追悼、政治参加の境界線を左右する重要な指標となる見込みです。
本連載は、1989年の支聯会設立から現在の法廷闘争まで、5回にわたって整理しています。本展示の前後でお読みいただくことで、各章の背景がより立体的に立ち上がります。
連載目次
■ プログラム Program
写真資料展
会期 2026年5月27日(水) ― 6月7日(日)
開館時間
平日 12:00 – 15:00 / 16:30 – 19:00
土日 12:00 – 18:00
6/3 12:00 – 15:00 / 16:30 – 18:00
最終日(6/7) 12:00 – 17:00
入場 無料
会場 早稲田奉仕園 スコットホールギャラリー
記念講演会
日時 2026年6月3日(水) 開場 17:30 / 開演 18:00 / 閉会 20:30
会場 早稲田奉仕園 スコットホール(講堂・定員200名)
入場 予約不要・入場無料
開会挨拶 牧野聖修 元経産副大臣 元衆議院議員
司会 井出慶太郎、王進忠
登壇者(敬称略 ・ 順不同)
阿古智子 東京大学大学院教授
ウーアルカイシ 吾爾開希 六四天安門事件学生指導者
伍雷 元中国人権派弁護士
潘嘉偉 Asian Lawyers Network (ALN) 理事 / Human Rights Measurement Initiative (HRMI) East Asia Engagement Lead
田中サウト 日本ウイグル協会副会長
アリヤ ダライ・ラマ法王日本代表事務所代表
北井大輔 アムネスティ・インターナショナル日本・中国チーム
笠井哲平 国際人権NGOヒューマン・ライツ・ウォッチ アジア局シニア・プログラムオフィサー
李伊東 レイディー・リバティー香港 代表理事 / 一橋大学大学院法学研究科 客員研究員
声明文発表 中国民主化運動声明文 (朗読:董鵬)
※ 追加登壇者は決定次第、ウェブサイトにてお知らせします。
追悼キャンドルナイト
日時 2026年6月3日(水) 20:00 – 20:30
会場 早稲田奉仕園 スコットホール(講演会と同会場・地続きで開催)
入場 予約不要・入場無料
■ 会場・アクセス Venue / Access
早稲田奉仕園 スコットホール/スコットホールギャラリー
〒169-0051 東京都新宿区西早稲田2丁目3-1
最寄駅
東京メトロ副都心線「西早稲田」 徒歩 約3分
東京メトロ東西線「早稲田」 徒歩 約7分
ウェブhttps://www.hoshien.or.jp/
■ 主催・構成団体 Organizers
主催 天安門事件追悼実行委員会
構成団体(順不同)
Lady Liberty HK
アムネスティ・インターナショナル日本
アジアと中国の民主化フォーラム
民主中国陣線
中国民主団結連盟
対話中国日本支部
■ お問い合わせ
ご不明点は、以下までメールでお問い合わせください。
admin@ladylibertyhongkong.com